Panther (OS X 10.3) * Power Mac G4 AGP Graphics ビデオカード調査結果 〜2003.11.14
2003.12.19 追記 10.3.2でほぼ解決!
背景

Panther (OS X 10.3) とPower Mac G4 AGP Graphics モデルの組み合わせにおいて、標準以外のビデオカードを使用した場合画面が表示されず使用できない場合があるとの問題が報告されています。特に、nVidia Geforce 4 MX での不具合が指摘されています。

アップルサポート TIL
OWC Product Preview

Vintage Computerでは、この問題の調査を実施しました。なお、以下は弊社の環境で調査した結果であり、環境によっては異なる結果となる可能性があります。また、上記で指摘されている問題の全てをカバーしているとは限りません。

結果
1. Panther (OS X 10.3) とPower Mac G4 AGP Graphics モデルの組み合わせにおいて、以下のビデオカードで画面が表示されない問題が発生する。Jaguarまではこれらのカードは問題なく動作する。
nVidia Geforce 4 MX 32MB/64MB
nVidia Geforce 2 MX 32MB/64MB

2. 起動時はアップルマークが表示された後、モニターがブラックアウトし起動プロセスも停止する。従って、画面表示の問題というよりは起動不良である。

3. メモリ搭載量を256MB以下とすることによりこの問題は回避できる。この場合、QuartzExtreme は有効となる。

4. Jaguraのドライバーを使用することで、この問題は回避できる。ただし、QuartzExtreme は有効とならない。

5. 本問題は、Power Mac G4 AGP Graphics モデル特有のトラブルと考えられる。Power Mac G4 Cube、Power Mac G4 Gigabi tEthernet モデル以降には該当しない。

6. 12/19 追記。Panther 10.3.2アップデーターがリリースされた。アップデートにより、問題のあった4カードのうち3カードは正常起動が可能となった。QuartzExtreme も有効となる。

解説

1. ネット上では特に、nVidia Geforce 4 MXカードの問題が報告されているが、nVidia Geforce 2 MXでも同様の不具合が発生する。これは、nVidia Geforce 2 MXはnVidia Geforce 4 MXより性能的にはやや低いにも関わらずCubeで利用可能なため価格が高く、Power Mac G4 AGP Graphics モデルではほとんど使用されていないためと思われる。

2. 該当カードまたは機種以外でも、モニターブラックアウトが起きる場合がある。多くの場合、Pantherにアップグレードした際、モニターの許容解像度・リフレッシュレート以外が出力される場合があるためである。ただし、起動プロセスは実行されておりここで解説している起動不良問題とは異なる。この場合、PRAMクリアや対応するモニターを使用することで解決できる。ブラックアウト後も、ハードディスクのアクセス音がしている場合はこちらのケースと思われる。

3. メモリが256MBまでは、QuartzExtreme も問題なく動作した。384MB以上とすると、起動できない。

4. 暫定対策法として、公開されている。詳しくはこちら

5. 不具合のカードはApple OEMのカードであるが、Power Mac G4 AGP Graphics モデルには採用されていない。また、Power Mac G4 AGP Graphics モデルはPower Mac G4 Gigabit Ethernet モデル以降と異なり、ADC用28Vコネクターが存在せずApple純正のADCモニターには対応していない(アダプタにより、ADC端子経由でDVIやVGAモニタは使用可能)。従って元々イレギュラーな使用法と言えるため、AppleやnVidia社がこの組み合わせが想定していなかったとしても無理はない。
この問題は、システムまたはドライバーの問題と考えられるが、以上よりAppleやnVidia社より対応策が提供されない可能性も考えられる。

6. 12/19 追記。Panther 10.3.2アップデーターでは改良点に
・ATIおよびNVIDIA対応の新しいグラフィックスドライバ
が挙げられている。そこで上記問題が解決されるのではと期待したわけだが、4カード中3カードはその通りとなった。純正では本来無い組み合わせだけに、未対応が懸念されたがPower Mac G4 AGP Graphics モデルユーザーには嬉しいアップデートとなった。

テスト結果一覧

1. Power Mac G4 AGP Graphics 400MHz + Panther + メモリ512MB(386MB、1GBでも同結果)

ビデオカード
VRAM
コネクター
起動
QuartzExtreme
nVidia Geforce 4 Ti
128MB
ADC/DVI
問題なし
有効
nVidia Geforce 3
64MB
ADC/VGA
問題なし
有効
nVidia Geforce 4 MX
64MB
ADC/VGA
アップルマーク表示後起動停止
-
nVidia Geforce 4 MX
32MB
ADC/DVI
アップルマーク表示後起動停止アップルマーク表示後起動停止
-
nVidia Geforce 2MX
64MB
ADC/VGA
アップルマーク表示後起動停止
-
nVidia Geforce 2MX
32MB
ADC/VGA
アップルマーク表示後起動停止
-
ATI Radeon 9000
64MB
ADC/DVI
問題なし
有効
ATI Radeon 7500
32MB
ADC/VGA
問題なし
有効
ATI Radeon
32MB
ADC/VGA
問題なし
有効

上記4カードで、Panther(10.3) で起動不良となる。Jaguar(10.2.x)では問題ない。

2. Power Mac G4 AGP Graphics 400MHz + Panther + メモリ256MB

ビデオカード
VRAM
コネクター
起動
QuartzExtreme
nVidia Geforce 4 MX
64MB
ADC/VGA
問題なし
有効
nVidia Geforce 4 MX
32MB
ADC/DVI
問題なし
有効
nVidia Geforce 2MX
64MB
ADC/VGA
問題なし
有効
nVidia Geforce 2MX
32MB
ADC/VGA
問題なし
有効

メモリを256MB以下とすることで問題は回避できる。しかし、これは良い解決方法とは言い難い。

3. Power Mac G4 AGP Graphics 400MHz + Panther + メモリ512MB + Jaguar ドライバー

ビデオカード
VRAM
コネクター
起動
QuartzExtreme
nVidia Geforce 4 MX
64MB
ADC/VGA
問題なし
無効
nVidia Geforce 4 MX
32MB
ADC/DVI
問題なし
無効
nVidia Geforce 2MX
64MB
ADC/VGA
問題なし
無効
nVidia Geforce 2MX
32MB
ADC/VGA
問題なし
無効

Jaguar ドライバー使用で、表示は可能となるが、QuartzExtremeは無効。

4. 12/19追記 Power Mac G4 AGP Graphics 400MHz + Panther 10.3.2 + メモリ512MB(1GBも同じ)

ビデオカード
VRAM
コネクター
起動
QuartzExtreme
nVidia Geforce 4 MX
64MB
ADC/VGA
問題なし
有効
nVidia Geforce 4 MX
32MB
ADC/DVI
問題なし
有効
nVidia Geforce 2MX
64MB
ADC/VGA
問題なし
有効
nVidia Geforce 2MX
32MB
ADC/VGA
アップルマーク表示後起動停止
-

3カードでは上記のように256MBを越えるメモリでも問題が無くなった。問題を抱えていたユーザーにとっては朗報となった。
nVidia Geforce 2MX 32MBのみはなぜか問題が残ってしまった。複数のカードでテストを実施したため、結果の信頼性は問題ないと考えられる。
このカードはCubeでも使用できるため、より性能の高いnVidia Geforce 4 MXよりも実勢価格が高く、Power Mac G4 AGP Graphicsで使用されているケースは非常に少ないと思われる。そのため実害は少ないと思われるが、残念である。